第8の習慣 「効果」から「偉大」へ


『第8の習慣』は、単に『7つの習慣』の続編といった意味合いのものではありません。新たな時代となった21世紀において、世界中の人々が待ち望み、要請した、新しい考え方、概念であり、行動指針なのです。
コヴィー博士が「7つの習慣」を通して説いた「原則」は、ビジネス、政治、学校、家族の中で活躍する何千万という人々が、個人の生き方や組織などにおける社会的な役割を大きく改善するのに役立ってきました。
しかし、世界は常に大きく変化しており、人と人との関係、家族、職場、そして地域が直面している問題や複雑さは、これまでとまったく違ったスケールのものとなっています。
個人そして組織として効果的であるということは、もはや選択肢ではなく、今日の社会を生き抜くためになくてはならない要素になっています。コヴィー博士のいう新たな「知識労働者の時代」の中で成功し、刷新を遂げ、卓越し、さらにその時代を導くためには、これまで発揮されてきた「効果性」を凌ぐ発展をとげなければなりません。人類の歴史におけるこの新時代を表現すると、「偉大さ(あるいは素晴らしさ=greatness)」のための時代ということができます。それは「達成」、「情熱的な実行」、「重要な貢献」の時代と言えるでしょう。

今日のまったく新しいリアリティ(現実)の中で、人間の才能とモチベーションを高めていくには、考え方を大きく変える必要があります。新たなマインド、新たなスキル、新たなツールが必要なのです。一言で言えばそれは「新たな習慣」です。今日の世界における究極の課題は、「自分のボイス(内面の声)を発見すること、そして自分以外の人もボイスを発見できるよう奮起させる」こと。これが、コヴィー博士がいう「第8の習慣」です。
あまりに多くの人々が、自分たちのボイスを一言も発することなく、なんら自分らしい貢献もできずに、フラストレーションを感じたり、失望したり、努力が報われないと感じているのではないでしょうか。「第8の習慣」はそんな魂に対する答えです。「偉大さ」を切望する心、組織の中での存在意義や優れた結果への要請、そして「ボイス」を探し求める心に対する答えです。深くて説得力があり、時を得た本書は、「知識労働者の時代」へ向かって無限な価値の創造へと導くものです。

【目次】
苦痛に満ちた現状/問題を理解する/問題解決への道/第1部 ボイス(内面の声)を発見する(ボイス(内面の声)を発見するー秘められた天性を解き放つ/ボイス(内面の声)を表現するービジョン、自制心、情熱そして良心)/第2部 ボイス(内面の声)を発見するよう人を奮起させる(フォーカスー模範になることと方向性を示すこと/実行ー組織を整え、エンパワーメントを進める/知恵の時代)